僕の生存日記   第10話:彼のロボットがこんなにメチャクチャなわけがない

 どうも!『川野辺 葉乃』です!
 今日から待ちに待った夏休み! 部活はあるから、週明けには『神成 躍人』、『千羽 緋路』、『黒井 姫』、『今池 輝也』――部活メンバーとも会えるだろう。
 それでも、夏休みなんだ。
 なんだかんだでヤマを教えてくれた千羽のおかげか、赤点もなく、補習もない。次に学校へ行くのは、部活以外だと新学期になる。
 こんな長い休み。さて、なにをしようか?

「葉乃――――――!!!!」
 部活を待つまでもなかった。
 初日から、自室の窓を開けて入ってきたのは千羽だった。隣に住む幼馴染だし、よくあることだし、仕方ない。
 それでも、一応ツッコんでおく。
「千羽……。またおまえ、窓から入ってきて……。ここ2階だしね……」
「いつものことだろー? で。この間出た新作ゲーム、買ったから一緒にやろうぜ!」
「新作って……アレか!! やるやる!」
「んじゃ、うち来いよ」
「おう!」
 千羽につれられ、僕は窓を渡って彼の部屋へと入っていった。

 千羽も、こうやって普通に接してくれれば、別に嫌がることもないんだけどな……。
 思っても無駄であろうことを、つい思ってしまうのだった。