僕の生存日記   第5話:雨にも負けず電波には負ける

 『川野辺 葉乃』の珍しく穏やかな1日をお届けしています。
 『黒井 姫』さんと朝からお話もできて……けど、そんな彼女に事件発生!
 『神成 躍人』と『千羽 緋路』、『今池 輝也』は出てきません。ヤッタネ!(酷)

 静かな放課後の、学校の玄関。
 カッパが破れてしまい途方に暮れている黒井さん。
 うーん……これは……
 どうしようもないよね……ここは、自然に。そう、別に下心などない。本当だよ!!

「あ、あの、あのさ、黒井さん。もし、その、良かったら――……い、一緒に帰らない?僕の傘に入りなよっ!」

 やべー!僕、言っちまった!!少しだけ大人になれたよ!!
 真っ赤になりながら傘を差し出す僕に、彼女は微笑って、
「いいんですかー……?……ありがとう」

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 ♪君のハートにずっきゅん☆ばっきゅん☆♪

 いかんいかん。我を失うとこだった。
 ちょっと億万ボルトの雷にやられたようだ。
「そ、それじゃあ、帰ろうか……!」
 慌てて隣に並ぶ。
 傘を開き直すのも上手くいかないほど、僕は舞い上がっていた。
 そして、はっと気付く挙動不審っぷりに、自分でも少し泣きたくなった。