グローリ・ワーカ   第12章:タイムリミット24時間

「……人間界は――破壊してやる…………!」
 マニュアの姿をした『それ』は口を開いた。
 その言葉は――どう考えても、ミリアのものだった。

「や……っ!! マニュアちゃん!?」
 ティルが声をかける。
 その言葉に、そいつは確定的な言葉を返す。
「私は――ミリアだ」
「――ということは……」
「ホワさん……は……」
「姉さん……。負けてしまったのね……」
 シリアが深く溜め息を吐いた。
 ティルがシリアの腕を掴んで、ヒステリックな声で尋ねる。
「ねっ、ねぇっ!? マーは、どうなったの!? ミリアをどーにかしてくれるよね!?」
 シリアはティルから目を逸らした。
 一瞬の沈黙。そして――、
「……残念ながら、負けたということは――死んだということです……」
「!! う……そ……!? ……」
 シリアの衝撃のセリフに、誰もが全身を強張らせた。
「マニュちゃん……」
「そんな……」
 女子たちは、次にはすべての力が抜けてしまったように、へなへなと座り込んでしまう。
「あいつが……死んだ……!?」
「まじかよっ!!」
「俺らがどーしろっていうんだっっ!?」
「マニュア……」
 それぞれが口々に声を上げる。
 そうしてひとしきり騒いだ後は、誰もが静まり返ってしまった。
 ――その沈黙を破るように、シリアがゆっくりと口を開いた。
「助けに行く方法が――1つあります」
「「「「「「えっ!?」」」」」」
「な、なんだよっ!?」
「早く教えてよーっ!!」
 みんな一斉に食いつく。
 シリアは慌てて、
「で、でも……! あなたたちの体に負担がかかってしまうかも……!」
「そんなのはどーでもいーからっ! 助けに行くよっっ!!」
 ティルが涙目で訴える。
 シリアは、その顔を見て少し微笑んでしまった。
「――そう。分かりました……。今の姉さんの体は無事な状態、ですから――あの世への扉を開きます」
「「「「「「あ、あの世――――――――っっ!!??」」」」」」