グローリ・ワーカ 第7章:呪法
「「「「「「し、四天王――――!?」」」」」」
皆が驚いて声を上げる。
「いきなりバトルかよ!レベル足りねぇーよ!だが俺に不可能はない!」
ストームが慌てて、変なことを言う(のはいつものことかもしれないが)
トリヤスが言う。
「勿論、貴方方を誘き出す為です。この町にいることは分かってましたからね。既にマークされてるんですよ、貴方は」
マニュアを指差す。
「今帰ってくるならば大事にもならないでしょう。しかし、反対するのでしたら……分かっていますね?」
マニュアが下を向く。
だが、次に顔を上げた時には、表情は決意のそれに変わっていた。
「誰が帰るか!私は魔王を倒す!勿論、お前ら2人もだ!」
「そうですか…。残念ですね」
トリヤスはふっと笑うと、マニュアの腕を掴む。
「へっ!?」
情けない声を上げるマニュア。
トリヤスが何かを呟くと、トリヤスはマニュアの姿になった。
「えぇ!?」
「げえ――――――――っ!?」
「は?え?」
「マニュアちゃんが2人っ!?」
トリヤスが呪法を使ってマニュアの姿に化けたのだ。
「そう、実はこんな呪法もあるんですよ…」
「マニュアちゃん、言ってる場合なの!?ι」
そして、トリヤスはマニュアの両腕をしっかり掴み、
「え?え?うっあ――――――――。目が回る――!」
目にも留まらぬ速さで回り始めた。
「グ――ル――グ――ル――――……」
「さぁ、これでどっちがどっちだか分からないでしょう!」
トリヤスが止まった。
そこには、マニュアが2人立っていた。
1人は少し意地悪そうな瞳に頭の良さそうなキリッとした表情。もう1人はグルグル目を回した状態で……
「……どっちがどっちだか、十分に分かるね」
――と、アリス。
「まっ、とにかく。さっさと両方倒すぞ!」
そう言うのはストーム。
「へ?は?」
2人のマニュアは唖然としている。
「その方が早い!」
「ちょおーっと待ったぁー!!」
「たぁ――っ!」
ボカッ、バキッ!!
「ちょ……ちょっ…とぉ……」
10分後――
「これで世界は平和になった」
いい顔のストーム。
「お、お前、私のこと殴りたかっただけだろう……」
ボロボロで怒り心頭のマニュア。
「はらほろひれはれぇー……」
もう1人は完全に伸びている。ポンッと音を立てると、それはトリヤスの姿に戻った。
「まぁ安心しろよ。一応、偽者の方がまだ力いっぱい殴るという情けをかけている」
「だったら最初から私まで殴るな――――!!!!」
「あれ?」
突然、アリスが妙な声を上げ、辺りをきょろきょろと見回す。
「ティーちゃんとアルトは?」
ニールもそれに気付き、
「あ?いねーぞ」
「あっ!あそこだ!」
ヤンが指差した先。それは先ほどの建物の屋根。そこには、キリオミがいた。
キリオミは腕に気を失ったティルとアルトを抱えていた。
「仕方ないっスね!ミリア嬢はまた今度にしまスか。代わりに、この子達は頂いていきまス」
「ティ、ティルッ!!」
「アルト――――――ッ!」
「アルト……ッ!」
「おい!2人とも!目ェ覚ませッ!」
「ティルさーん!アルトさ――ん!」
「ピュウゥ――――――ッ!!!!」
しかし、皆の呼びかけも虚しく、2人には届かなかった。
「では、行きまスかね。じゃ、さらばっス」
「ティル――ッ!」
「アルト――ッ!」
ニールとストームが叫ぶ。
アリスは青い顔をしている。
「はーっはっはっ…」
不敵な笑いを浮かべるキリオミ。
こちらには成す術もないのか……!?
「ティル……ッ!」
「アルトォッ!くっ、くそぉっ!」
「…アル…ト……!」
「オレンジ!クリーム!」
ヤン…苗字だけで呼ぶと美味しそうだなと思ってしまいました。
「おい!そんな場合か!」
皆深刻な顔。
このまま、2人は連れ去られてしまうのか――!?
「くそぉ…っ!」
「「「「「「し、四天王――――!?」」」」」」
皆が驚いて声を上げる。
「いきなりバトルかよ!レベル足りねぇーよ!だが俺に不可能はない!」
ストームが慌てて、変なことを言う(のはいつものことかもしれないが)
トリヤスが言う。
「勿論、貴方方を誘き出す為です。この町にいることは分かってましたからね。既にマークされてるんですよ、貴方は」
マニュアを指差す。
「今帰ってくるならば大事にもならないでしょう。しかし、反対するのでしたら……分かっていますね?」
マニュアが下を向く。
だが、次に顔を上げた時には、表情は決意のそれに変わっていた。
「誰が帰るか!私は魔王を倒す!勿論、お前ら2人もだ!」
「そうですか…。残念ですね」
トリヤスはふっと笑うと、マニュアの腕を掴む。
「へっ!?」
情けない声を上げるマニュア。
トリヤスが何かを呟くと、トリヤスはマニュアの姿になった。
「えぇ!?」
「げえ――――――――っ!?」
「は?え?」
「マニュアちゃんが2人っ!?」
トリヤスが呪法を使ってマニュアの姿に化けたのだ。
「そう、実はこんな呪法もあるんですよ…」
「マニュアちゃん、言ってる場合なの!?ι」
そして、トリヤスはマニュアの両腕をしっかり掴み、
「え?え?うっあ――――――――。目が回る――!」
目にも留まらぬ速さで回り始めた。
「グ――ル――グ――ル――――……」
「さぁ、これでどっちがどっちだか分からないでしょう!」
トリヤスが止まった。
そこには、マニュアが2人立っていた。
1人は少し意地悪そうな瞳に頭の良さそうなキリッとした表情。もう1人はグルグル目を回した状態で……
「……どっちがどっちだか、十分に分かるね」
――と、アリス。
「まっ、とにかく。さっさと両方倒すぞ!」
そう言うのはストーム。
「へ?は?」
2人のマニュアは唖然としている。
「その方が早い!」
「ちょおーっと待ったぁー!!」
「たぁ――っ!」
ボカッ、バキッ!!
「ちょ……ちょっ…とぉ……」
10分後――
「これで世界は平和になった」
いい顔のストーム。
「お、お前、私のこと殴りたかっただけだろう……」
ボロボロで怒り心頭のマニュア。
「はらほろひれはれぇー……」
もう1人は完全に伸びている。ポンッと音を立てると、それはトリヤスの姿に戻った。
「まぁ安心しろよ。一応、偽者の方がまだ力いっぱい殴るという情けをかけている」
「だったら最初から私まで殴るな――――!!!!」
「あれ?」
突然、アリスが妙な声を上げ、辺りをきょろきょろと見回す。
「ティーちゃんとアルトは?」
ニールもそれに気付き、
「あ?いねーぞ」
「あっ!あそこだ!」
ヤンが指差した先。それは先ほどの建物の屋根。そこには、キリオミがいた。
キリオミは腕に気を失ったティルとアルトを抱えていた。
「仕方ないっスね!ミリア嬢はまた今度にしまスか。代わりに、この子達は頂いていきまス」
「ティ、ティルッ!!」
「アルト――――――ッ!」
「アルト……ッ!」
「おい!2人とも!目ェ覚ませッ!」
「ティルさーん!アルトさ――ん!」
「ピュウゥ――――――ッ!!!!」
しかし、皆の呼びかけも虚しく、2人には届かなかった。
「では、行きまスかね。じゃ、さらばっス」
「ティル――ッ!」
「アルト――ッ!」
ニールとストームが叫ぶ。
アリスは青い顔をしている。
「はーっはっはっ…」
不敵な笑いを浮かべるキリオミ。
こちらには成す術もないのか……!?
「ティル……ッ!」
「アルトォッ!くっ、くそぉっ!」
「…アル…ト……!」
「オレンジ!クリーム!」
ヤン…苗字だけで呼ぶと美味しそうだなと思ってしまいました。
「おい!そんな場合か!」
皆深刻な顔。
このまま、2人は連れ去られてしまうのか――!?
「くそぉ…っ!」